9月の中間決算を行う企業の経理は、これから本番。
記帳代行を依頼されている会計事務所も、担当者は多忙な時期。
しかし、年に一度の決算の中小零細企業では、この時期は比較的暇か。
税理士を対象にしたイベントなども、この時期に集中する傾向がある。
というのも、所長は職員に業務を任せ、自由になれる時間があるから。
そこで弊社でも、この時期にセミナーを開催するが、出席者も多くなる。
今年度はすでに開催済みだが、出席者は昨年を上回り、好評だった。
しかも、参加者の中から具体的な相談があり、仲介業務もスタート。
所長の年齢で言えば、50代から80代まで幅広く、地域的にも全国規模。
その内容もスピードを要求するものあり、じっくり派ありと多様。
すぐにも承継者を手当するケースでは、相手はどうしても法人に。
個人経営の税理士では、どうしても対応に時間がかかり、アウト。
今から交渉を開始するケースでは、承継時期は来年からになる、
しかし、引き受ける方も年末から確定申告まで、それほど余裕はない。
この時期を余裕をもって対応できるのも、やはり法人。
個人経営の事務所では、年末から3月決算終了までは動きが取れない。
事業承継を考える税理士にもその事情も分かるので、個人には固執しない。
と言うより、資金的にも余裕のある法人に期待をする傾向もある。
法人との合併の場合、引退するまで自分の居場所を確保しやすい。
法人支店の社員税理士、会長職や最高顧問など肩書きも持つこともできる。
引き継ぐ税理士の年齢で言えば、40代から60代前半まで。
条件的には、経営理念をしっかり持っているかどうか、それが問題。
ただ、業務を拡大したいと言うだけでは、疑問が残る。
その辺は譲り手の先生との面談で、「あの先生はちょっと?」と出る。
こんな返事が出たら、そこで交渉はストップ、次の候補者を探すことになる。
しかし、こんな例は実は少なく、一回の面談で決着することが多い。
これには候補者選びに十分時間を掛けて、慎重に最適者を選び出す。
そんな手法が功を奏しているようにも思えるが、我田引水か?
連休中に届いた資料を元に、引き受け手の選考も忙しくなる。
事業承継支援室長
大滝二三男