税理士の研修会にセミナー講師を依頼され、おっとり刀で会場に!
依頼主は、業種に特化した税理士の団体で、いわば勝ち組の集まり。
もちろん、勝ち組でも、後継者がいない事務所の悩みは同じ。
セミナーを依頼された内容も、事業承継の現場の話。
弊社の実例を参考に、会員事務所が事業承継を無難にこなす。
そこで、弊社への依頼となったのだが、当日はちょっと゛異変゛。
弊社がセミナー依頼を受けるのは、受講者が所長税理士のケース。
というのも、事業承継の対象は経営者だから、従業員は計算外。
職員に゛余計な話゛は聞かせたくないし、聞きたくもないはず。
だから、てっきり所長税理士の研修会と思いきや、実は職員の研修会。
それも、全国規模で行われる発表会の事前審査がメイン。
メインが終わって、第二部は当社のセミナー。
この10年の事業承継支援の実例を紹介し、会員事務所の参考にする。
それが、当方のセミナーの主旨だが、職員がいるときに話をしたことがない。
職員が事業承継の゛邪魔゛なる話もしなくてはならないが、話し難い。
実際には、心を鬼にして話をしました。
職員が反逆者となり、事務所を崩壊に陥れたり事例なども話しました。
セミナー終了後に、直接職員達からの反応は聞けませんでした。
しかし、所長さん達からは、危機感を覚えたという反応がありました。
また、会場には過去に引き受け手になった先生も、参加されていました。
事前に参加者のリストはもらわなかったので、過去の事例をテキストに。
そのテキストの事例は、なんと出席された先生の事例。
もちろん、その先生がうちの事例だと言わない限り、誰の話か分かりません。
先生にとっては悪い事例ではなかったので、聴衆の先生も笑顔で対応。
セミナー終了後の懇親会でも、他の先生にあれはうちの事例ですと話す。
無事セミナーも終了し、事業承継の現場を理解してもらったと自負。
併せて、職員の理解もあったと、自ら納得している次第だが、いかに!
事業承継支援室長
大滝二三男