久しぶりの本格的な雨模様、やっと梅雨らしくなってきました。
税理士事務所も5月申告が終わり、落ち着いた業務に戻っています。
もちろん、ひと月延ばしの申告をする企業も中にはあるでしょう。
これが終われば、後は夏にかけて少しは先生ものんびりするでしょうね。
事業承継の業務も先生の時間が取れるので、じっくり対応ができます。
先日お会いした事務所関係者ら(?)は、先生の認知症がひどくなっているのが不安。
80代も後半に入るということで、年々判断力を失い、職員の自由になっている。
まさに、30年勤務の職員やほとんどが15年以上のベテランたちが、気ままに働く。
先生の取り分より、給与の高い職員がほとんど。
まさに人助けのために事務所を続けている有様に、家族は気が気でない。
職員も先生の指導の下に業務を遂行していると、はたして言えるのかどうか。
税務署の調査が入ったら、きっと職員は偽税理士行為を働き、先生は名義貸し。
こんな処分が待ったいるかもしれないと推測もされる状況のようだ。
こうなると、お金の話ばかりか、先生の名誉のためにも不安が増す。
これを解決するためには、事業承継をするしかないのだが、ネックは職員たち。
世間相場より高額な給与を手にしているので、引き継ぐ先生もハードルは高い。
先生の所得がほとんどない状態だが、その理由も判然としないという。
事務所の実態を先生が把握できていない。
番頭さんがすべてを牛耳っているようにも見えるし、事実そのようだ。
実際このような事務所はよくみられるのだが、先生はおっとりしたもの。
というのも、先生はすでに資産も十分確保し、それほどお金を必要としない。
職員は当然子育てや自宅のローンなどで、給料は多ければ多いほどいい。
その状態が事業承継によって大きく変わろうものなら、それは一大事。
先生が健康であれば、極端な話、生きたいれば、事務所は存続できる。
顧問先は自分たちが守っていくと決めれば、給料は確保できる。
しかし、最近の税務署の調査は厳しいもので、処分は厳正に行われている。
税理士業務禁止という判断が示されれば、事務所は閉鎖の憂き目に遭う。
仕事を失うか、給与を下げられても雇用を継続してもらうか、判断は苦しい。
後継者を育てることなく、漫然と時間を経過してきた先生の罪も深い。
今日のような梅雨空に、外に放り出される職員も哀れ。
何とかしないと、本当に収入の道を失いますよ。先生より職員が不安です。
事業承継支援室長
大滝二三男