昨日、20年来付き合っている税理士の奥さんの訃報が届いた。
享年70歳と女性の平均寿命をはるかに下回る、若い死だった。
御夫婦は、先生が資格を取得するために通っていた学校で出会った。
付き合いが始まり、無事結婚。まもなく、税理士試験に合格。
勤務する税理士事務所を円満に離れ、アパートの一室をからのスタート。
暖簾分けがあった時代なので、ゼロからの出発ではなかった。
とは言うものの、積極的に営業しなければ、満足な飯は食えなかった。
先生は常に営業第一、事務所内の業務は奥さんがバックアップ。
夫唱婦随で事務所経営を続け、お子さんが生まれても奥さんは仕事を継続。
奥さんは子育てために事務所を離れ、家庭に入ってしまうことも多い。
そう、通常言われる専従者として、自宅で事務所の帳簿をつける程度。
しかし、彼女は事務所の総務を引き受け、職員のお目付け役に!
結婚後30数年、子育てと事務所の゛面倒゛を見続け、不治の病に。
夫の税理士とお客さん、事務所職員の間で、ストレスがそうさせたのか。
彼女が感じていたストレスは、税理士一般にも共通するはず。
平均より一回り以上早い死の原因のひとつが、このストレスではないか?
コミュニケーションを上手く取ろうとすることが、一番いけない。
税理士は業種柄、多くの異なる性格の顧問先と日々付き合っている。
そのストレスは、税理士自身が認識している以上にきついものだろう。
税理士の死亡原因に、膵臓ガンが多いという統計もある。
事実、事業承継の仲介後、膵臓ガンでなくなった先生も4例ある。
しかも、50歳に手が届かなかった先生もおり、享年は平均70歳前後。
とにかく一般人より早く、働き盛りの先生がなくなるケースも多い。
そう、税理士事務所の経営は、ストレスが多い業種の代表例でもある。
健康オタクの先生は多く、マラソンやトライアスロンに励む例も多い。
これも無意識の内に寿命の短さを感じ、それに゛抵抗゛しているのかも!
事業承継支援室長
大滝二三男