税理士の事業承継は何時が良い?という質問を受けることがあります。
確定申告時期は、とんでもない。
3~5月は、3月決算法人の決算と申告があり、これまた忙しい。
といわれるのが通例ですが、実は4月1日に承継するのが、実は多いのです。
やはり、4月は法人の新年度スタートが多いこともあり、これに同調する形です。
新しい年度と共に、新たな担当者が付くことで、顧問先にも緊張感も高まります。
もちろん、急に担当者が変わると、顧問先にも迷惑な話ですから、そこは慎重に。
また、経営統合などで職員も一緒に新組織の一員になれば、これは避けられます。
通常はこのような形を採りますので、顧問先には迷惑はかからないようにしています。
ですから、新年度の4月から新しい組織で対応することで、特別な問題は起きません。
かえって、緊張感も出ますから、お互いに良いのかもしれません。
ですから、4月からの事業承継には考える以上に難しく考える必要はありません。
そんなことから、確定申告を終えた先生からご相談が出て始めます。
ご家族も確定申告の繁雑な業務を終えたのを機会に、背中を押すようにもなります。
それこそ「お父さん、ご苦労様でした。これでもういいでしょう」とでも言うのでしょうか。
ですから、申告終了後10日前後で、相談が増えてきます。
また、昨年から、税理士事務所の人材募集が非常に難しくなっています。
これも事業承継に拍車がかかる一因でもあります。
とくに、数名の事務所には縁故関係を除けば、若者はほとんど来ません。
ハローワークに登録していても、まるで応募がないという話も多くなりました。
ひょっとすると、個人事務所の経営は、人絡みで撤退せざるを得なくなるのかも。
いずれにしても、働ける人が少なくなるのは周知の事実。
事業承継あるいは経営統合で、個人から法人への流れは、止められないでしょう。
職員の雇用を守るのも、法人が相手だからできるわけです。
確定申告が終わった後に考えますか、事業承継?
事業承継支援室長
大滝二三男