まず、税理士の先生方の事業承継に対する認識が、変化してきました。
そのひとつに、相対での事業承継に慎重になって来たことでしょうか。
自分達だけで交渉しても、対価などが分からない、そこで仲介依頼に。
その理由が、承継を打診されたが、金額はうやむやで決め切れない。
税理士会などに相談しても、明確な判断が示されないのも、理由のひとつ。
同じ仲間が相談に乗るので、経営状況等を具体的に説明しないから、
対価を決めようとしても、判断材料がないから、回答できない。
そこで、仲介者に間に入ってもらおうという傾向が強くなったわけ。
さらに、相対でやった場合、不都合なことが起こっても、解決するのが、
非常に難しく、双方の感情問題でことを荒立てたくないとの判断もある。
多くの事例を持っている専門家に間に立ってもらい、交渉を一任。
こういった案件が増えたのも、今年の特徴。
これも仲介者の存在が、多くの先生方に知られてきたからだ。
それだけに仲介者のキャリアや考え方が、非常に重要になってくる。
双方にとって、いかに満足できる状況を作れるか、その力量が問われる。
そのための情報収集力が、同時に備わっていなければならない。
高齢の先生からの相談は、一回限りの承継だけに慎重に対処せざるを得ない。
仲介者として、来年も当然同じ考えで行動することになる。
多分来年は、より多くの相談が来ると考えられる。
しっかりと今年の相談を総合的に判断し、新年の対応を決めたい。
御用納に、今年の反省と新年の飛躍を約束する。
事業承継支援室長
大滝二三男