ある県庁所在地で開業すること30年、地域ナンバー1の事務所の話です。
所長はアイディアマンで知られ、法律改正にも常に目を光らせている。
例えば、農業法人制度ができたときは、直ぐに農家をまとめ、法人設立。
米作りしかしなかった農家に、冬に出荷できる商品を紹介。
その一例では、5つの農家で法人を設立し、今では利益分配で収入は倍に。
顧客の経営指導は、あらゆる分野に及んでいるのはもちろんのこと。
資金繰りも顧客と共に金融機関に赴き、銀行マンと丁々発止の交渉。
当然、顧客に合う補助金等にも精通し、無駄な借金模させない。
こんな所長が先頭に立っているだけに、職員ものんびりはしていられない。
所長とのコミニュケーションは、゛報連相゛で徹底。
所長=部門長=職員の流れが確立され、所長のみが活躍というわけではない。
それでは、今年100件を超える新規顧客を獲得できたのは何故?
所長いわく、同業者が十分なサービスをしていないこと。
顧客がその事を同業者に話し、口コミで増えた。
都会のような広告宣伝など、特別なことはしていないという。
また、事務所の効率を高めるために、ソフトはクラウドに代えた。
これにより職員が顧客を訪問する回数も減り、業務量は増加。
顧客が100件増えたものの、職員は2人増やすだけで賄えたという。
その理由を総合すると、所長の飽くなき好奇心による情報収集と活用。
職員にも周知し、顧客の状況に合わせたサービス・情報を提供。
競争相手がまねのできない経営指導も売りだが、
30年の経営経験にこだわらず、常に変化できる体制が何よりだ。
しかもこの事務所、既に後継者も決まっており、事業承継も安心。
当分、この事務所は地域一番事務所として、他の追随を許さないだろう。
その秘訣を知るには、事務所訪問で直接取材するのが一番ですがね。
事業承継支援室長
大滝二三男