事業承継をする税理士さんの年齢を聞かれることが、良くあります。
人それぞれですが、年齢を言うより、税理士登録年数を考えたほうが良いかもしれません。
今年に入り、事務所開設40年を超える先生の事業承継を4件経験した。
その先生が他の年齢を言いますと、最高は86歳、若い先生が67歳。後の二人が74歳と83歳。
そう、事務所歴40年となると、先生も疲れてきて、そろそろ引退したいという気になるようです。
辞めるに辞められないという先生もいれば、60歳で事業承継を今年完了した税理士さんもいます。
この先生の場合は、理由は「もう、税理士稼業は良いよ!」で、具体的な第二の人生は決めていません。
もっとも、上場企業の経理マンから税理士に転身し、30年間で事業経営もうまく行き、資産もしっかり。
「最高の時が辞め時ですよ」の一言で、あっさり第一線からグットバイ。実にうらやましい限り。
今来年の事業承継の準備を始めた64歳の先生は、50代後半に大病をした経験があり、それがきっかけ。
自ら65歳”定年”と決め、この1年間顧客を拡大しながら、税理士法人との経営統合で第一線を退く。
もちろん、税理士資格を返上するというのではなく、資格はそのままに”税理士仕事”はしない。
ちょっぴり矛盾するようだが、それも税理士という稼業を長く務めたため、資格なしの人生は考えられない。
昔高齢の先生が言っていた「税理士として死にたい」。そのためには事業は辞めても資格は返上しない。
さらに、「税理士資格を返上したら、死んだときに花輪も来ないし、寂しいよ」こんな心理もあるんですね。
話がそれましたが、着実の税理士歴30年から40年の先生方で、引退の道を探す人が増えています。
なかには、「お父さん、もういいじゃありませんか?」と奥さんがその背中を押す例があります。
でも、そのような事例は、先生が病気がちだとか、超高齢で、外にも出られないような事例です。
通常は「死ぬまで頑張ってください」と、元気づけている(仕事をさせる)奥さんが多いようですね。
定年なき税理士稼業、早目の承継で、後はのんびりするという先生が着実に増えています。
事業承継支援室長
大滝二三男