税理士業界に努める若者が、年々少なくなっています。
少子化ですから、どこの業界でも同じだと考えられます。
しかし、会計業界は深刻です。
若い女子職員を求めても、地味な仕事で、人付き合いも難しいと敬遠されます。
法人の場合はまだましですが、個人事務所は四苦八苦です。
所長の一存ですべてが決まる個人事務所の場合、特にハラスメントが気になります。
モラハラ、パワハラ、いじめなどなど”枚挙”にいとまがありません。
すべての事務所がそうだというのでは、もちろんありません。
先輩職員と言っても、親子ほど違う職員が同じ仕事をこなします。
そこにはかなりの軋轢が生じます。
若い職員はお茶出しなどの経験もなく、もちろん家でお茶を出すのはお母さんお仕事。
娘さんはゲストとばかりに注がれたお茶を飲むだけ。
そんな家庭がほとんどでしょうから、お茶くみなどは仕事以外のこと。
当然、お茶が飲みたかったら自分で入れてください。
お客さんが見えた時には、慣れた職員がさっとお茶を入れる。
しかし、事務所をうかがっても、そんな素振りが全然見えない事務所もあります。
所長も何も言いません。ただ仕事の話をするだけで、お茶の一杯も出ません。
多分顧問先ではないからでしょうが、もし顧問先の社長だったら、即契約解除ですね。
話はそれましたが、とにかく職員が来ないのです。
また来てもすぐに辞めていくのが、普通なっているようです。
若者に仕事がないというのもちょっと前まで、今は違います。
ただし、中高年は同じような状況ですが、キャリアのある人はまた別。
税理士事務所で最近中高年を雇う例が増えています。
その理由は、若者を育てるより楽だし、仕事もできる。
若者は育てているの時間がかかるし、ご機嫌を取っていないとすぐいなくなる。
ですから、子育てを終わった元税理士事務所職員であれば、いつでも仕事があります。
多くのパート待遇の女性が税理士法人などに雇われています。
ただし、これは全国的な傾向ではなく、大都市圏の話。
地方都市では、売り手市場だけれども、その対象者がいない。
深刻な求人状況にあり、そのために事務所を閉鎖しなければならない事務所も増えています。
お客が減り、職員が減り、最終的には生涯税理士の役割もなくなっていくのでしょうか?
事業承継支援室長
大滝二三男
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