人材紹介会社の責任者が話す、会計業界に関する最近の情報です。
まあ、いつの時代でも組織にとって重要な人材は動きません。日本の伝統でしょう。
たとえ、責任のあるポストを与えられても、動いてしまう人もいます。
それは何故かというと、管理者にはなりたくないという答えです。
給与もそれに応じて昇給するのですが、現場の方がいいという人も実に多い。
ですから、会計事務所のマネジメントを資格者として全うできる人は少ないと言います。
事実、個人事務所の場合でも、先生は専ら実務に専念。
事務所の経営には、あまり熱心に取り組まない傾向があります。
食べていければいい程度、そのちょっと先で楽ができる程度、サラリーマンよりちょっといい程度。
サラリーマンからすると、結構いい暮らしをされているのですが、もっとできるはずという。
ある程度まで行くと、自分がすべてを見通すことができる範囲で、事務所の拡大も限度。
人材を入れて、拡大していこうという姿勢を見せている若手も多いのだが、これは少数派。
それだけに拡大志向の経営者感覚のある事務所長は、大きく業務を拡大できてきている。
そこにはたして優秀な人材求めるかといえば、そこは経営者の器を超える人は来ない。
これまた普通の話だが、中間管理職になっている人は、それでも動く。
しかし、その人が経営感覚を持ち合わせているかといえば、答えはNOの近い。
自らが経営感覚があると考えている資格者は、この厳しい環境の中でも独立していく。
そして数年後には、5人10人の職員を抱え、統率のとれた事務所を経営していける。
次の世代のリーダーとなれる人材を輩出する事務所は、どこかといえば、答えに窮する。
そう、勤務している事務所の質もあるが、その人本人次第で決まって来るのだろう。
強烈な指導力を持つ経営者の事務所で、その奮闘ぶりを身近に感じるのもいいだろう。
その経営者を超えることができる人が、これから次から次へと輩出してくるハズだ。
経済規模が年々縮小する時代、これから優秀な人材は業界をかけていくのだろうか?
事業承継支援室長
大滝二三男