税理士事務所にとっては、今や確定申告の準備で大忙し。
源泉徴収票の交付や支払調書の提出、さらには償却資産の申告などの業務も目白押し。
来月に入れば、すぐにも還付申告がスタートする。
実際に確定申告がスタートする前に、還付申告をする税理士さんもいる。
そんな繁忙期2か月過ぎ、ゆっくりする暇もなく、3月決算、そして5月申告と続く。
公益法人などは3月に各所轄官庁への申告もあり、これまた税理士には頭のいたいところ。
そんなあわただしい時期にも、税理士試験に挑戦中の職員は、8月に向けた勉強が続く。
12月に悲喜こもごもの結果となったわけだが、惜しくも合格点を取れなかった人にも休みはない。
事務所に勤務しながらの試験勉強だけに、時間に追われる日々がこれから2か月間続く。
昨年の試験後に、自らの採点を確認し、決意を新たにした人であれば、今は余裕の時期かも。
しかし、今の時期に試験勉強を放っておくと、追い込みシーズンになって、焦りだすのは必定。
あと一科目という人の話は本当によく聞く話。最後の一科目が取れずに、あきらめる人も多い。
それというのも、税理士事務所の業務に精通するようになると、試験への情熱が薄れてくる。
受からなくても、事務所ではそれなりの立場にいられるようになるからだという。
だからといって、税理士試験の合格した人とは、仕事の中身はともかく、格差は生じる。
資格ビジネスの辛いところで、仕事ができなくても税理士は税理士。評価は税理士に軍配。
税理士法人などでは、役員たる社員税理士には、無資格者はなれない。
誰もが知っていいることだが、法人の運営は資格者が中心。無資格者はバイプレイヤーだ。
なかには法人組織でも、無資格者がそれなりの地位についている例もあるが、それは例外。
本来であれば、経営能力のある人が法人等を運営していくところだが、まだまだそうはいかない。
資格者のなかで経営能力があると思われる人材が、経営者の一角を占めるのが通例。
そうならば、資格を取ることがまず大前提だけに、合格の手形を手にするしかないだろう。
さて、そんな中、税理士事務所の存立が取りざたさえている。
いわく、10年後には記帳代行で成り立つ税理士事務所は、なくなるというもの。
資格は取ったものの、独立する時には、その草刈り場がなく案っているという。
税理士とは独立するもの、こんな考えは今は傍流だが、これは一大事。
法人の職員で勤務税理士として、サラリーマンの椅子取りゲームをやらなければならない。
そのゲームに参加できるのも、確かに資格所得者。頑張りましょう。勝つまでは!
事業承継支援室長 会計事務所の事業承継は「エヌピー通信社 事業承継支援室」へ
大滝二三男 https://e-syoukei.biz
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