50歳を超えたパソコンに強い税理士の独白です。
「クラウドをお客さんにも紹介したところ、経理内容が把握できて、
経営の参考になると大好評。」
税理士事務所でお知らせしているのではありませんかと聞くと、
「過去の数字は把握し、決算書、申告書などを説明してきたのはこれまで通り。
社長さんが喜んでいるのは、今現在、当日の数字が分かる点です。」
経理に訊けばすぐにわかるでしょう?
「いいえ、経理担当者は数字が合わないのでしばらく待ったほしいなどと、
まさに帳尻合わせをした結果を報告するだけで、自分の仕事をチェックされたくない」
そういえば、筧事務所の担当者も同じですねといえば、
「その通りです。所長が請求しても、まだ完成していませんと、数字jを見せようとしない」
それでクラウドだと、
「そう、、パソコン1台あれば、いつでもどこでも、生の数字を見ることができます。
キャッシュフローが一番見たいところですから、社長さんの不安は一気に解消します」
経営者にとって、日々の資金繰りに悩むことがなければ、経営にも熱が入りますという。
そうなると、会計事務所にとっては、これまで通りの業務内容では変革する必要がでます。
過去の数字だけを追いかけていたのでは、お客さんの経営の参考になりません。
日々の数字を把握し、経営上の問題点を指摘できるようでなければならない。
担当者にもそこまで要求されるようになると、これまた現状では無理な様な気もする。
しかし、顧客の要望に対応できなければ、事務所としての存立も難しくなる。
ここ数年でクラウドを利用する企業も増えてくるだろうから、必然的に税理士事務所も変わる。
「クラウドは企業のほとんどの部署で利用されるようになるので、対応を誤ると大変。
会計事務所としてクラウドを使い切れなければ、退場を余儀なくされるだろう。
現実にクラウドを最大限に利用してある顧問先のデータを解析し、企業に貢献した人がいます。
彼はこの4月に採用された新人で、会計業務には全くの素人。今でも会計には自信がありません。
しかし、クラウドのあるシステムを利用した顧問先の業務の解析では第一人者七っています。
結果、彼の収益は事務所にとっては一番。今季の棒ナスも弾まなければならないほどです」
こうなると、単なる会計業務を扱う会計事務所ではなく、会計から見たコンサルそのもの。
これができるのが、クラウド。まさにクラウドにより会計事務所の経営が大きく改革されることになる。
大丈夫ですか。パソコンをフルに使える若者に新たな業務を与えたらどうでしょうか。
5年後には、まさにクラウドの中でしか仕事ができない。
時間とお金をかけてわざわざ顧問先の事務所に行かなくてもいい、そんな時代を迎えることになりそうです。
事業承継支援室長
大滝二三男