弥生をM&Aし、数年後にあのホリエモンに売却した米国のインテュイット社。
今や米国では、スモールビジネスの会計業務では一人勝ちのガリーバー。
10数年前までは米国内の税理士事務所は、同社以外でもかなりのソフトが支持されていた。
しかし、日本から撤退した同社は、米国税理士事務所はもちろんのこと、CPA事務所も席巻。
米国流のM&Aで、今や競争相手はなしに等しい会計事務所用のソフトではナンバーワン。
そのインテュイットが日本再上陸を狙っているという。
日本の1兆円の会計業界に狙いを絞っているのだろうか。
米国の税務申告状況を見ると、この数年大きな特徴がある。
というのも、多民族国家で、英語を理解できない多くの人たちがいるのも事実。
しかし、米国では所得税の申告はほとんどの国民がしなければならない環境。
日本サラリーマンのように、年末調整で申告は必要なしという状況ではない。
20年ほど前に導入された個人の確定申告の電子申告制度が、徹底されてきた。
そのために、株式投資のご本尊と言われる御仁が、大株主になってるH&Rも大きく後退。
お金をさして申告を代行してもらうという階層が激減。自分で電子申告ができてします。
申告代行業者は、大きく後退せざるを得ない状況に陥っている。
そこで目につけたのが、米国に言われるままの日本。
日本のサラリーマンが所得税を申告しなければならない制度になれば、彼らにもチャンスがある。
ひょっとして、そんな国家間の”極秘情報”が、インテュット社にもたらされたのではないか。
所得税の申告が義務付けられれば、税理士にも大きな商圏拡大にもなるのだが、日本の場合は?
米国では言葉が分からない人々がかなりの数になる。
しかしの本国内で、所得税の確定申告で税理士の助けを必要とするサラリーマンはどれほどか。
そこのインテュイット社がソフトを提供するとなると、彼らは毎年相当数のお客を獲得できるはず。
でも、このガセネタが本当になるかもしれないと思うのは、私だけだろうか。
米国の要請に常にイエスと言い続ける日本政府が、本気でノーといえるのだろうか。
税理士さん、どうか自らの環境を守れますよう、動いてください。
事業承継支援室長
大滝二三男