6年ほど前の事業承継話です。
それより10年前、首都圏のある先生、事業欲が突如として沸き起こった。
今でこそ、どこにでもある駐車場ビジネス。
素人の先生が不動産に手を出しだしたのです。
税理士であれば、資金は潤沢に借りることができた時代。
それこそ借りまくり、時間貸しの機械も大量に発注。
最初の2,3か所は知人のところを借り受けて、ビジネスをスタート。
その後は自社で不動産を購入し、駐車場ビジネスを本格化。
ところが競合する大型企業に追いまくられ、名前もない企業で経営も困難に。
そんな時にも夜な夜なクラブに繰り出し、浮名を流す始末。
本業の方も、先生がそんな状態だから、職員も”不良”状態。
気が付いてみると、先生のハンコが使われ、勝手に副業し放題。
顧問料収入も横領され、現金商売のはずが、未収の山に。
数年を待たずに、資金的に行き詰り、会計事務所も閉鎖せざるを得ない状態にまで。
最終的には事業承継でお客さんを守ることにはなったのだが、ご自身はアウト。
税理士資格も返上して、自己破産をして生き延びる羽目に。
こんな例はそんなにないと思いきや。実はあるんですね。
税理士事務所自体で破産するのは皆無に近い。
しかし、余計なことに手を出すと、こんなことにも。
事業承継支援室長
大滝二三男