税理士事務所の事業承継の原因として、一番多いのが病気。
現場に復帰できないという理由で、緊急に事業承継の仲介を依頼される。
税理士がいない事務所は、税理士事務所としての業務はご法度。
病気が治癒する可能性がなく、長期に渡り入院等が必要な場合は”あきらめる”ことも必要。
資格ビジネスの辛いところで、税理士がいなければ、事務所経営はできない。
そこで、事業を継いでもらう人(法人)を探すのだが、この場合には比較的早く話はつく。
というのも、承継の条件が、とにかく税理士がいなければ事務所が成り立たない。
そうなると、事務所の職員も職を失ってしまい、お客さんも離れて行ってします。
結果的に、家族の生活も大きく変わってします。
それだけに、承継する税理士を時間をかけて探すというわけにはいかない。
ところが、健康な先生が税理士事務所の経営から身を引きたいという場合は、時間がかかる。
自分のお眼鏡に適わなければ、相手がいかに優秀でも、すぐには「ハイ」とは言わない。
そのうえ、自らの事務所の評価をかなり高めにしているので、仲介者との違いが大きくなる。
実は身を引くことにも及び腰だから、数年続ければ評価以上の収入を確保できる。
弊社でも、資本投下する金額は5年程度で償却できる評価をする。
こうなると、事業承継して身軽になりたいのだが、手にする金額が少ないと二の足を踏む。
中には高額の評価をする業者も出てきているので、その金額が最低契約金額と考える。
ところが承継する側の先生(法人)の評価は、かなり低いものがほとんど。
結果、引き受け手が見つからない。
引き継ぐことが可能な金額を設定しなければ、いつまでたっても事業承継はできない。
そんな金額に引き回されているうちに、職員にも情報が漏れ、大変な事態に!
実は最近この手の話が出回っています。十分ご注意を!!
事業承継支援室長
大滝二三男