皆さんは税理士さんの確定申告書を見たことがないでしょうね。
もちろん、長者番付が発表されたいたときには、先生の所得がわかり、ため息もついたことをも出だす人もいるでしょう。
他人の確定申告書を見ることなど、税務署の役人か、融資の際に金融機関の職員がみることぐらいです。
ところが、弊社事業承継支援室では、譲り渡し事務所の所長、そして承継を希望する事務所の所長さんの確定申告書をお預かりします。
先生方とは守秘義務契約を結んでいますので、個々の契約に関するすべての知りえた情報を他言することはもちろんありません。
そんななかで、弊社が事務所の査定をする際、確定申告書や青色決算書を参考にしますが、なにやら膨らんでいる数字を見ることもあります。
そんな時素直に質問すると、先生は「私だって、節税しますよ」といった回答をもらいます。「そうですか。節税ですね」と答えますが、すっきりしません。
企業経営ですから、いろんな企てがあって当然。収益は芳しくないが、先行投資しているとか、家族従業員はちょっと高めの給与、これは中小企業に同じ。
まあ、専従者給与はしっかり取っている方がほとんどですね。税理士法人はこれができませんから、関連会社の役員に家族を就任とか。これも中小企業に同じ。
家業としての税理士事務所経営ですから、これも仕方のないことでしょうが、事務所を譲り渡すとなると、そうは問屋が卸さなくなりますね。公私混同はだめ。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。