常に、個人営業の事業では事業承継の問題は残ります。
中小零細企業でも、子弟が親の事業を受け継がない例はどこにでもあります。
それゆえ、中小零細企業のM&Aが扱う企業が大きく伸びています。
税理士を株主として、日本証券取引所の一部に上場した企業も、高収益を挙げています。
弊社が会計事務所の事業承継に取り組んで8年になりますが、年々案件も増加。
それとともに、他の企業この分野に進出してきています。
たとえば、人材紹介企業なども、事業承継そのものに事業を拡大しています。
税理士にとっては選択の幅が広くなりますので、大いに歓迎すべきことでしょう。
企業がそれぞれに特色を持っていますので、得意分野で実力を発揮するのは当然です。
弊社は、事業承継の的確な相手を紹介するとともに、職員の雇用を確保することも重視しています。
顧客は先生だけを信頼しているわけではありません。
担当の職員を、一番の”相談相手”と認識している顧問先の社長さんもいます。
その担当者が所長の家族であったらどうでしょう。
顧問先は先生の悪口を言いたくとも、言えないでしょう。
その一方で、先生は引退するが、先生の家族が職員として残るとなるとどうでしょう。
信頼する先生が引退し、だれを信用すべきかと考えるとき、先生の血を引き人が残っている。
これは信用の承継でしょう。息子さんや娘さんがいれば、顧問先も安心します。
ただし、高齢の奥さんがそのまま残っているとなると、話は別になります。
「いつまで経っても、奥さんが実権を握っているのか」、もういいでしょう。
こんな会話が聞こえてきそうです。
家族の事業承継、引き継ぐ先生(法人)も問題が残るのであれば、少し腰が引けるでしょう。
きっぱりと、引継ぎが終わるとともに、引くことも考える必要があるでしょう。
事業承継支援室長
大滝二三男