この8年間(足掛け9年)で、様々な税理士さんとお付き合いをしてきました。
その経験でわかったことがあります。
それは、税理士事務所の事業承継をできる税理士と、それができない税理士がいることです。
ご自身ではやる気満々、どんな相手でも引き受けると言っていた人が、見事に失敗します。
なぜでしょう。
引き渡す側の先生のプライドを損なうようなことを、平気で言うのです。
まさに譲り渡す先生は格下、自分のもとにひれ伏すべきだというような態度をします。
もちろん、両者が会った際にはそのような態度は見せませんが、我々にはそれが見えます。
弊社もそのような対応をする先生には、それとなく「ノー」の判断を示します。
さらに、営業に長けた先生でも、事業承継に申し分ない先生はそうそういません。
そんな力のある先生でも、引き渡す先生の歴史・考えなどを素直に認めない傾向があります。
そうなると、”婚約”は、まとまりません。
事業を拡大したいから、事業承継の案件を紹介してもらいたいという連絡は、沢山あります。
実は、電話等を受けた際に、その先生が事業承継に向くかどうか、はっきり判別できます。
具体的になぜと言われると難しいのですが、相手の先生を尊敬できるかどうか、それだけです。
会ってもいない人を評価することはできないというのは、当然わかります。
当支援室では、先生の事業を承継してくれる相手を探すことを仕事をしています。
その立場からすると、引き受け手の無理を聞ける立場ではないことを理解してもらう。
税理士事務所の事業承継をできる税理士・税理士法人はそうそうあるわけではありません。
引き受け手として、だれもが認めるだけの態勢を作り上げることこそが、今要求されています。
事業承継支援室長
大滝二三男