師走も残すところ2週間。年末調整などの業務で、税理士事務所もてんやわんやでしょうか?
しかし、こんな時にも事業承継の相談が舞い込んできます。
年が明けると、すぐにやってくるのが業務は盛りだくさん、そして確定申告の準備。
もちろん、早いところでは、12月決算法人の申告納付もあります。
そんな繁忙期に突入する直前の相談ですから、当然緊急の案件です。
ほとんどの場合、経営者である税理士の病気が理由の一番手です。
先生の復帰が見込めなくなり、確定申告を乗り切れなくなった事務所からの連絡。
このケースでは、所長さんの家族から相談ですから、あまり”贅沢な”要望はありません。
とにかく、確定申告をサポートしてもらえる先生をお願いしたいとなります。
ここで注意が必要です。本気でサポートという言葉を使われる場合には、こちらも構えます。
というのも、確定申告を乗り越えたら、いつの間にか家族が経営したいと言いだす可能性があるからです。
これでは、事業承継をやるつもりの税理士さんには申し訳ないことになりますから、お断りです。
何度も書いていますが、弊社では名義借りや名義貸しを辞めようという姿勢ですから。
しかし、病気から立ち直る可能性がなく、従業員やお客さんを助けたいのなら、すぐに動きます。
病気などで税理士不在となっている事務所では、どうしても顧客サービスが疎かになります。
その結果、会計業務を重要視している上昇志向の顧客は、いの一番に他の事務所に移っていきます。
残った顧客はいわゆるいい顧客ではなく、あまりサービス提供を重視しない顧客のみとなります。
こうなると、顧問料の平均がかなり低くなり、手間がかかる割合には収入は増えていきません。
悪循環ですね。これを断ち切るのは、新しい、元気のいい担い手が必要になります。
はっきりと事業承継をして、看板もかえ、新たな明日に向かって進むという勇気が必要です。
そんな答えが、この時期どうしても多くなります。
それをまた、期待されての相談ですから、こちらもいつも以上に誠心誠意、お答えするわけです。
今年も年末ぎりぎりに、あと1件事業承継契約となります。確定申告に向けて準備は整います。
事業承継支援室長
大滝二三男