昨日、中年の女性から電話がありました。
昨年亡くなった父親の税理士事務所に関しての相談。
(当支援室で解決できない相談と、電話を取った段階で認識)
税理士の父親は、自分が死んでから1年間はそのままの状態にしてほしいと言い残した。
遺族は、個人の遺志を尊重して、業務は従業員に任せて、事務所を存続させていた。
税理士事務所は税理士がいなければ成り立たないとは、遺族は知らなかった。
(先生自身も病気のため、税理士なき事務所のことまで思いがいかなかったのかもしれない)
それでも故人の知り合いの税理士に面倒を見てもらうことで、話がつき、遺族も一安心。
ところが、大学院に行っていた科目合格の職員と依頼を受けた税理士との間で一悶着。
それがこの春のこと。大学院の修士課程を修了したその職員が、税理士登録。
その際、税理士登録に必要な実務経験に関しては、故人の奥さんが証明したという。
税理士不在では、税理士事務所は存続できないことを知っていた元従業員・税理士。
その間、遺族には記帳代行会社を設立させ、税務は一時的に名義借り状態。
(遺族は、名義借りなどという状況は、一切認識がない。)
会社設立の際も、面倒を見てくれている税理士が、事務所を乗っ取るの防ぐためと説得。
一時的に助け舟を出した先生は、もちろん、そんな人ではないことが後で判明。
しかし、税理士登録できた時点で、記帳代行会社を廃業にするよう遺族に要請。
(従業員は、名義借りを認識しているため、便宜的に法人を設立させたと思われる)
社長に就任していた故人の奥さんも、その従業員・税理士の言うがままに事業を廃止。
税理士登録を行った元従業員は、事務所の承継については一切言及せず。
当然自分が主人公・所長といった態度で、故人の遺族にも素気なく、業務を追行。
(ただし、お客さんが電話をしても、一切通じない状態に)
そんな元従業員に遺族も税理士事務所として貸す気もなく、早く退去するよう要請。
これに対しても、ろくな返事もせず、ずるずると2か月以上も引き延ばす、昨年暮れに引っ越す。
実に滅茶苦茶な話だが、こんなことがあるんですね。
しかも、税理士登録は、自宅としているものの、業務は従業員の自宅で行っているという。
後でわかったことだが、故人の日記を見たところ、その税理士の業務態度は最悪。
自宅には電話もなく、先生からの連絡もできず、業務の報告も一切なかったという。
そんな税理士だからか、故人の顧問先数件から遺族に不平不満が寄せられたという。
「連絡は取れないし、必要な書類も渡してもらえない、どうしたらいいんだ」と。
幸い、この事務所の卒業生である税理士を紹介することで、満足をしてもらったという。
その一方で、問題の税理士からは、お客さんを引き継げたかどうかなどの話は一切なし。
不満を持つお客さんを引き受けてくれた税理士からは、それなりの対価が支払われる約束だできた。
しかし、多くの顧客を”持っていった”元職員・税理士からは、挨拶もなし。
あまりに非常識な対応だけに、そんな税理士に依頼するような社長さんたちがいるんでしょうかね。
個人税理士事務所の経営はまさに外からは見えませんから、こんな話も出てきます。
実は、亡くなられた先生から昨年の初めに、事業承継の資料を送ってほしいという話がありました。
資料を送りしたのですが、返事がありませんでしたが、ひょっとすると、その資料を職員が破棄したかも。
そんな疑念をも持たせる、今回の相談でした。
どす黒い流れを感じる、こんな事例はそうそうありません。
事業承継をお考えの先生、どうか直接ご連絡ください。
関係者のみなさん喜んで受け入れていただける最適な方策をご提案します。
事業承継支援室長
大滝二三男
携帯電話 09014244594 メイルアドレス f2300ea@gmail.com