税理士の個人事務所の場合、税理士資格を持っている人は所長一人というのが普通。
そこで、いかに職員に専門的な知識を身に着けさせ、
資格者同等の能力を発揮させられるかが、事務所として伸びるかどうかの転換点だという。
そのためには、所長が率先して”教師”となり、サービス業とはなんたるかを職員に徹底する。
その作業を放棄した事務所長に、成長する職員を育て上げることはできない。
その結果として、マンネリ化の中で、向上心のない職員集団と化し、現状維持がやっととなる。
率先垂範とはよく言ったもので、所長が現状に満足していては、職員の改革はできない。
常に社会の変化を見通し、その変化にいち早く対応でいてこそ、生き残ることが可能となる。
ある税理士は、TPPへの参加で、税理士の資格は意味がなくなる日が来るだろう、と予測。
今でも、資格がなくても決算を組むことができ、申告書の作成もできる人はどこにでもいる。
資格がなくてもできることを規制する法律も、TPPで無くなってしまうのではないかともいう。
そうなった時に、資格ない人と比較し、その優位性をどこに求めるのか、ここが重要。
その先生は、常に企業を取り巻く、法律改正に目を向けている。
これにより、顧問先の企業経営にいかに協力できるかを、職員とともに研究し、実践している。
その結果、地域一番店、それも他を圧倒する売上をあげ、一人当たりの顧問料報酬も圧倒的。
だから、資格者がいなければできないというのは、錯覚でしかない、ともいう。
一人の資格者が、率先垂範して、職員を指導し、自分以上の職員を養成すれば、成功間違いなし。
当然、常にこの姿勢を維持し続けることが出来なければ、途中で脱落することは必定。
トップ経営者として存在し続けるためには、厳しい現実に常に正しく対応できる態勢がなければなrない。
資格者を多く抱えてコストに悩むより、資格のない職員を育て上げることこそ、喫緊の課題だ。
事業承継支援室長
大滝二三男