日銀が思い切った金融緩和政策を打ち出した。デノミを打破するために、中央銀行が刀を抜いた。
デノミの根本的な原因は、少子老齢化と、それに伴う消費の落ち込み。
老人たちは孫たちが少なく、目に入れても痛くない孫にお金を使いたいのだが、相手がいない。
自分たちはもう買うものがない。贅沢な食事はできても、大量消費はもちろんできません。
物がありすぎて、選ぶの面倒くさい。それほど競争意識もないから、他人の目は気になりません。
しょうもない低い金利の預金などにも魅力は感じないが、無くなってしまうようなリスクは取れない。
こんな時にもしも顧問の税理士から、安心安全の金融商品があるがどうします、と言われたら。
心を動かさない人はもう十分資産を蓄え、さあらにリスクのある商品にも手を出している苦労人。
こんな人はすでに”だまされた経験”を持ち、その痛手からも立ち直っている”猛者”でもあるだろう。
しかも、その顧問税理士と一緒に海外に出かけ、金融商品にも手を出している可能性が高い。
その金融商品の紹介者として、税理士が”手数料”を取っている可能性もある。
著名な税理士で、ここ数年海外でも利殖を勧め、顧問先の経営者らと海外に行っている人もいる。
ただで連れて行き、金利の高い金融商品を紹介するような”お人好し”はいるはずがない。
もちろん、その税理士も良い金融商品を購入し、その前に、失敗も経験しているはず。
アベノミクスに浮かれ、バブルの時のように、ミソもくそも一緒になるようなことが無いよう、十分注意を。
そして、長期にわたって、分散投資ができるように、参議院選挙までの短期的な”勝負”は戒めましょう。
税理士さんもご自身だけならいいが、顧問先を巻き込むことには慎重すぎるほど、慎重に。
「分かっちゃいるけど、止められな」、なんて言わないでしょうね。
今回は日銀の新たな政策の発表に、門外漢の一人として、書いてしましました。
総裁が大阪国税局に赴任する直前、たった3人の宴席で、じっくり飲んだ、はるか昔を思い出しながら。
事業承継支援室長
大滝二三男