税理士事務所の職員の給与は、一般の企業に比べて、はたして高給取りでしょうか?
顧問先の社長さんたちは、どう考えているのでしょうか?
税理士でもない担当者が顧問先を訪問しても、だれもが「先生!」と呼ばれるようです。
ちなみに、馴染みの飲み屋の主人は、税理士事務所の職員を「うちの先生です!」と紹介しました。
私の素性をその税理士事務所の担当者にいうと、「私は職員ですから、、」と白状。
だからといって、飲み屋の主人に「彼は先生ではないよ」なんて無粋なことは言いません。
話の都合上、先生とは言いにくいので、その名前で「~さん、??」的な話になります。
ところが、事件が起こりました。もうこれは10数年前の話です。
この飲み屋の主人夫婦、ゴルフが大好き。会員権も数枚所有。
その夫婦の会員権を金額で換算すると、数千万円にもなる。
そのゴルフ場が次から次へと倒産や身売りになっている、そんなご時世。
税理士さんであれば、会員権を売却して、売却損を通算し、所得税を少なくする提案をするはず。
ところがそん話は一切ないという。そこで、「税理士であれば、言うはずだよ」とつい言ってしまた。
そんなことが続いたある日、「先生が辞めてしまったのだけど、」と、飲み屋の主人。
単に、会計事務所の職員として働いていた人が、事務所を辞めただけの話と思っていた。
そうではなかった。事務所の所長の判は押してあるが、税理士は全く知らず。
しかも、その職員が担当していた数年間は、まったく同じ数字で申告が行われていたという。
その後、税理署長経験者が顧問になり、その事実が発覚。(でも、この人もこの職員とも知り合い)
税務に関心のない社長さんたちは、資格を持っているかどうかをしっかりチェックはしません。
だからこのような事例が生じるわけ。それにしても、にせ税理士はなかなか無くなりませんね。
事業承継支援室長
大滝二三男