会計事務所の海外進出は、日本の企業とともにあります。
中国はあたり前、ベトナムは大学で日本語で複式簿記を習っているほどで、過当競争気味。
カンボジアもアンコールワットしかないと思っていたら大違い。
昨年暮れのタイの洪水の余波で、今や日本企業も工場をカンボジアに移転している。
そうなると、日本企業の面倒を見る日本の会計事務所がどうしても必要になる。
とは言っても、日本人の事務所職員を多く派遣することはできず、現地の人を戦力化するしかない。
経営の観点からすると、現地で教育するのが一番だが、その人材を確保できるかどうかが大問題。
現状では採算は取れないが、数年後をことを考えて資本を投入し、のんびり待つのが一番かも。
すべて日本流で、現地の人に対応しても、”期待”通りにはいかないことは明らか。
ところで、日本の資格がそのまま通用するかといえば、答えはもちろん「ノー」。
税理士は日本しか通用しませんが、公認会計士は相互承認で認められるのですが、登録は今は無理。
というのも、カンボジアへの会計人の流入がこのところ激しく、フリーパスだった日本の会計士もブロック。
これから紆余曲折はあると思うが、現状では在留期間によって、認証されるかどうか、疑問も多い。
とはいうものの、日本の公認会計士が現地に住むことになれば、資格を承認される道は開けている。
その点で、将来を考える時、何も日本にこだわることがないような気持ちも出てきそうというもの。
青雲の志を抱いて、東南アジアで日本の中小企業の面倒を見るのも、若い会計人には夢膨らむのでは?
でも、今はもうカンボジアでは、遅いと言われるかもしれません。でしたら、ミャンマーはどうでしょう?
事業承継支援室長
大滝二三男