今年の流行語大賞に「アラフォー」と「グー」が決定されたが、
この二つともその命は今年限りということになりそうだ。
それにしても今年は言葉の乱れをイヤと言うほど感じさせられた年だった。
未曾有が「みぞゆう」と発音されたとき、ひょっとするとと感じたのは私ばかりか?
長い日本語の歴史の中で、使用方法が変わってしまったものも少なくない。
「視線」と言う言葉は「目線」になって久しいし、他に数え上げればきりがない。
ところが、言葉は生きているので、多くの人が間違った言葉でも使い続けると、
いつのまにかその言葉が命を授かり、日常の言葉として正当になってしまう。
時の総理大臣が堂々と演説の中で「みぞゆう」と発言。マスコミは”大笑い”
でも、かの総理と同様に本を読まずにマンガだけの若者も少なくない今の世の中。
国際的に日本の生徒の理科離れは相当にひどいそうだが、これには文科省も反応。
理科の時間を増やしたり、何とか国際的に次代を担える若者を増やす対策を立案。
ところが、日本語は世界と競うものではないので、忘れ去られているのが現状。
しかも訳のわからないキャッチがTVなどで幅を利かせ、正しい日本語が末席に。
漢字、一語一語が、それぞれ意味を持つ日本語は世界中の言語の中でも異質。
中国では既に漢字ではなく、中国語。意味のない略字(造語)が幅を利かせている。
もっとも使われない言葉は、「死語」の道を辿るのは仕方のないこと。
万物に命があるとすると、我々が取組んでいる仕事も勢いを失うことがある。
弱肉強食は世の習いであることは十分理解し、日々切磋琢磨するものの、
勢いがなくなるときは必ず来る、我々の会計業界でも、そのとき経営者は?
はたして、未曾有の大不況が襲ってくる来年以降、「みぞゆう」なことを、
弱肉強食の社会の中で会計事務所はどのように対応するのか、舵取りはいかに。
事業承継支援室長
大滝二三男