昨年9月に初版発行された朝日新聞出版の『ファイナルクラッシュ 世界経済は大破局に向かっている!』を読むと、日本発の大恐慌が今着実に起こりつつあるという。
世界の大富豪は、ドルでもない、ユーロでもない、シンガポールドルやスイスフランに資産を移しているという。そして、シンガポールは5億円以上の資金を持ってくる人には、永住権を認めるという。
その金額も実は数年前までは5千万円だったが、多くの世界中の富裕層が永住権を要求するところから、間もなく10億円になるのではないかと、著者の石角莞爾(いしずみかんじ)氏は強調する。
そういえば、わが業界の先生も、昨年シンガポールに1億円預金してきたと話していたが、身近にこのように資産の移動をすでに行っている方がかなりの数に及んでいます。
もちろん、1000兆円の国債が見事に消化できるとは日本国門の誰もが感じていることだが、しかし、自分の資産がなくなることはないだろうと高をくくっているのが現実ではないだろうか。
ちなみに、今回の復興国債にしても、60年という長いスパンで見ていくのだろうが、やはり借金は謝金であり、どうにかして返さなければならないことは、日本の信用はなくなってします。
国債を確実に召喚する特効薬はあるのだろうか。三菱東京UFJ銀行も、国債の利子が挙がることを想定して、危機管理を徹底するそうだが、42兆円という、1年の国税収入に匹敵する国債を勝っている同行は今後安定した経営を行っていけるのだろうか。
同時に、日本の国際ばかりか、デフォルト懸念のある米国の国債も買っているだろうから、日本初の恐慌が起きた時には、当然のように破産するのではないだろうか。ちなみに、我が国の銀行は大小を問わず、国債を購入して預金利子を払っている。まさに国債まみれの金融機関だ。
そう考えてくると、日本語しか自由にしゃべれない圧倒的な数の日本人は、極端な話、大混乱の中でじっと、食うものも食わず、死を待つのみになっていくのだろうか。政治家は明日の姿も見えない人ばかり出し、優秀な官僚は自分の事のみを考えている中では、解決策は見えてこない。
自分の財産は自分で守ると言われても、海外の金融商品を自由に買える日本ではない。やはり、外に出ていくしかないのかもしれない。山田長政ではないが、アジアの国々は日本人には合っているはず。日本の複式簿記を習っているベトナムもいいかもしれない。
現実的な話、インフレを招かなければ1000兆円の国債は償還しきれない。しかし、インフレ状況を作れば、これまた国債の利子も上がり、利子払いだけで元本は償還できない。誰がこんなに国債発行を増やしたのか、だれもそれを止めようしなかった事実だけが残る。
少子高齢化が一番の犯人。子供を3人以上作らなかった人はいけません。なんていってみても、3人どころか1に人も育てられないような環境を作ってしまった日本国民すべての責任が、今になって我々の肩に重くのしかかっている。そう団塊の世代が、年金を食い尽くす。あの連中がいけないのでと、30代の若者たちが論評する。
でも、団塊の世代が年金で手に入れる金額は、自分で納めた金額をちょっぴり超えるだけ。今の70代以上の人はなんと3000万円以上多く支給されているのだから、さらにこの年代の日地はしっかり退職金の手にしている。老人はお金をあまり使わない。年金を削っても問題なし。こんなことを言ったら怒鳴られますね。
でも、本当に5年後はどうなっているのでしょう。バラ色の未来は日本にはないでしょう。子供や孫には申し訳ないが、税金を上げて、社会保険料をあげ、年金を下げても、さてどうなるのでしょう。『ファイナルクラッシュ』の著者もスェーデンに暮らしているそうで、早く日本から離れなさいと強調しているが、どうでしょうかね。
本日はちょっと暗い話で、申し訳ありません。多くの著作が大恐慌を著しています。オオカミ少年だったらいいのですが、マグニチュード8クラスの首都直下型大地震が来るというのも、オオカミ少年であったらいいなと、希望的な観測を書いてみました。
事業承継支援室長
大滝二三男
事業承継でお悩みの先生、どうかお気軽にご連絡ください。
フリーダイヤル 0120800058
e-mail fumio-o@np-net.co.jp