先週の続きですが、数年前に、高齢の先生が弊社に相談にお見えになりました。
自分は国税の出身で、先輩のお客様引き継いだのだが、そろそろ引退したいので良い人を紹介してもらえないだろうかと。
よく聞いてみると、先生が75歳で、職員が70歳、そして女性職員が68歳。こちらもうなってしまいましたが、お客さんはどんな人かと不安になりました。
それでも、どうしても引退したいので、よろしく頼むというご意思を確認させていただき、先生をお送りした次第。
地域的にも、適当な先生がいらっしゃらないので、さてどうすべきかと悩んで(?)いるうちに、先生より電話が。
「もう辞めようと話をしていたのに、職員が会計システムのリース契約を更新してしまった。あと5年は事務所を続けなくてはならなくなった。」と。
こちらは、職員にリース契約を更新する権限を与えてしまっていることにあきれるが、そんな理由で断りの電話をしてくること自体に唖然とした次第。
先生も職員も引退適齢期。勝手にシステムを替えても、そのシステムの打ち込む数字、それ以前の適法か否かの判断は大丈夫だろうかと不安になる。
結局、その先生は現在もなお登録していることは確認できるので、おそらく勝手な権限を行使する高齢の職員さんもしっかり業務を行っているのでしょう。
お客様も税法のグレイゾーンで判断が迷うような仕事をしている人はなく、多分中国に出ている企業などもなく、判断に迷うような相談もないのでしょう。
言ってみれば、お客様がその税理士事務所にほとんど期待はしていないということ。税金申告だけをやってもらえればいい。経営問題などもってのほか。
やはり、税理士事務所としての”賞味期限切れ”なんでしょうが、サラリーを手にする強欲な職員さんにはそんなことはどうでもいいのでしょう。
こんな事務所が存在しているのです。どうでしょう。いいのでしょうか。多分お客さんにはいいのでしょうね。よく分かりません。その職員さん、今年73歳。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。