地方の後継者不足はなにも中小零細企業だけの問題ではありません。わが業界の税理士さんにも共通する、悩みのタネです。
税理士試験に挑戦中という例はどこにもありますが、試験に合格しているにもかかわらず、親の事務所を継ぎたくないという若者たちが多いのです。
従来からの税務会計のみの仕事に飽きたらず、もっと大きな仕事、複雑な仕事をして技量を上げたいという建前論、その一方でやはり日常生活でも刺激の少ない地方都市より、大都会の方が良いという考えがあるようです。
もちろん、そのことは認めざるを得ませんが、子供に引き継いでもらいたいばかりに自らの収入を削って、子供たちに”投資”をしても、こればかりは意識の問題ですから、親の思うようにはいきません。
そこで弊社に相談されるわけですが、地方都市に税理士法人の支店を設けることにオーケーを出す法人もそれほど多いわけではありません。それでも多くの収益を上げている事務所の承継ですと、お相手は見つけられますが、赤字ではアウト。
余程いい加減な経営をしない限り、会計事務所が赤字になることはないので、ほとんどのケースでお相手は見つけられますが、たとえば地方都市でも3万人以下の人口では探し出すのは大変です。
このような都市では新たな顧問先を探すのはほとんど不可能ですし、一般企業のオーナーでも後継者を育てるのは大変なことですから自ずと会計事務所も年々枯れていく一方でしょう。
解決策は地方都市における事務所の吸収合併でしょうが、これもなかなか税理士事務所にはなじまみません。”船頭多くして船山に上って”はしかたありませんので、独り静かに身を引いていくしかないのかも知れません。
そんなお考えの方、どうかご一報ください。的確なお相手を探します。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。