日銀もデフレを認め、やっと金融政策の変更を実施せざる得ない経済状況にあるが、果たして有効な経済政策を政府が実施できるのでしょうか。
税収は37兆円で、90兆円を超える予算を組むというのだから、赤字国債を発行するしか方法はない。それでも政府は埋蔵金を探り当て、44兆円の国債発行で抑えるという。
50年以上舵取りをやってきた自民党のツケが現在のような事態を招来していることは間違いない。小泉元首相が任期中の5年間は消費税増税は行わないと宣言したのは正しかったのだろうか?
3%から5%に増税した経験を持つ自民党が、さらなる増税を行わなかったにもかかわらず、政権の地位から引きずり下ろされたわけだ。もし消費税増税により、借金財政に変化が見られ、経済がよくなっていたら、今と同じ野党になっていただろうか?
食料品を除く消費税をアップし、福祉目的税とすることにより、この老齢化に突き進む社会にも一服の良薬となり得るのではないだろうか。一般大衆はきっと反対するだろう。それでも、日本を立て直すためには苦い薬も必要ではありませんか?
話題を転じ、わが業界のことになりますが、果たして消費税中心の税体系になったとき、税理士の仕事はどうなるのでしょうか。法人税はなくならないにしても、きっと米国並みの株主への最終課税制度に変わり、仕事は減るでしょうね。
法人からの顧問料収入は仕事時間によるフィの世界になっていき、お布施をもらうこともなくなって来そうな気配です。そのときには個人の所得税は全員確定申告制度を導入し、税務申告書作成業務が一般の税理士の仕事になってくるのでしょう。
そうなると、事業承継も簡単になります。面倒な法人の税務はごく限られた会計人の仕事となり、一年で一回の申告書作成がメイン業務になります。日頃から経営者との交流もなくなりますから気楽に事務所を譲渡するなんてことも可能です。
果たして、消費税大幅税率アップで間接税のウエートが大きくなり、それに反比例して法人税が大幅ダウンとなれば、業界は変わらざるを得ないでしょう。記帳代行は年々減ってきていますが、消費税増税に伴う在庫管理業務が仕事になりますかね
この5年間で果たして業界がどのように変化していくか興味の尽きないところですが、われわれも主体的に変化について行くためにも、日々の学習が相当きつく要求されることになりそうです。どうなりますか??
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。