父親が所長・税理士で息子さんが実務の責任者(無資格)ではない事務所は全国に沢山あります。所長は事務職員とともに30年。会計事務所の寿命もそろそろです。
息子さんが税理士試験に挑戦しても、ここ数年試験そのものが難しくなり、同時にダブルマスター制度が厳しい条件になってからは、簡単には合格できなくなった。
弊社の事業承継支援室にも、所長である祖父や父親が病床にあり、今後の経営をどうすべきかといった現場を預かるお子さんやお孫さんからの相談も急増中。
相談者たちは、これまでのように”名義借り”でことを済まそうという人は少ない。税理士法人の支部にしてそこで働きたいと考える人が多いのも事実。
大変勇気のある相談です。法律を理解できないご家族は”名義借り”でいいではないかというが、オーナー一族から一サラリーマンになるのは大変なこと。
同時に、息子さんが実務をすべて掌握している事務所と異なり、”番頭さん”が実力者の場合には、所長の家族と職員との”暗闘”が始まる。
なかには、有力な顧問先を引き連れて”移籍”してしまう職員が出るケースも少なくない。これは法律違反だが、信用を大事にする税理士には裁判はご法度。
それだけに税理士事務所の場合、資格なき家族は後継者の条件を満たしていないことから、事業承継の相談がいやでも増えてくる。家族を守りたい税理士も悶々。
われわれはこのような相談を受け、何が一番の必要十分条件かを判断し、適切な対策を講じています。お客様を大事にする所長の考えを守るためにも。
これからも多くの会計事務所の経営者の皆様からご相談をいただくと思いますが、どうかご安心ください。多くの事例を参考に最適な解決策を探します。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。