可能か？開業後の税理士を後継者に指名！

事務所から巣だった若手税理士が、開業後苦戦していると聞き付けた先生、数年後の事業承継含みで事務所復帰を提案。
これまでにも数人が試験に合格し、独立して行ったが、所長として事務所経営に意欲的だった時期だったので、暖簾分けして送り出した。
それらの税理士には、すでに彼らなりの事務所経営のノウハウを身に付け、出身事務所に戻ることにいい反応はしてくれない。
単純にお客を譲るということであれば、勤務中に担当していた顧問先もあり、喜んで話に乗ってくるはずだ。
さらに、対外的に所長としての地位はそのままに、事務所経営を任せる契約を結ぶことで、事業承継を確実なものにすれば、交渉も可能か？
しかし、承継時期・方法などを明示せずに、単に後継者含みで事務所に復帰して欲しいと言っても、誰も応じないだろう。
営業に苦労し、先行きが見えないとしても、独立した以上、再びサラリーマンに戻る、それも頭が変わらないのだから、まず戻らない。
また、出身先の事務所でなくても、勤務税理士に戻るには、同業者仲間の手前もあり、余程良い条件でなければ、話にならない。
解決策は、所長が引退することをはっきりし、まず共同事務所として、後継者のプライドを尊重しなければならないだろう。
事業承継・M&A支援室長大滝二三男