電車の中でパズルをしている中高年の方をよく見かける。
さすがに早朝の出勤時には少ない。
この仕事をしていると、全国を走り回るので新幹線車中の時間がたっぷりある。
ゆっくり休んでいるときもあれば,パズル・数独に取組むことも少なくない。
このときは、角川文庫本に、シャープペンシルそして消しゴムが必需品。
今やプロ級ナンプレにまで進んだが、各問一度で正解を出すことはまれ。
最後の最後で、数字がダブルことで間違いに気づくが、その間違いの理由が分からない。
再度挑戦するものの同じ間違いを繰り返す。この学習能力のなさに嫌気も差す。
とはいうものの、そうこうしているうちに車窓から見慣れた風景が目に入り、終着駅に。
途中で止めるのも嫌だが、その際は消しゴムを使って途中までのものはすっかり消す。
それから数日後にまた新幹線に乗ったとき、さらに出張先のホテルで長い夜を費やす。
時には、午前様になれまで数独と格闘というときもある、いい頭の体操だ。
自動車通勤の会計事務所の先生にはこのような時間はないし、
このような低レベルのパズルに熱中する時間も勿体無いと思う。
とはいえ、頭の中を洗浄するには何かに熱中することもまた必要。
歳を取ると熱中できるものなくなってくるように思うが、時間は待ってくれない。
日に日に厳しくなる経済情勢に、税理士先生方の仕事も時間との戦い。
スピードのある経営判断のお手伝いこそ、経営者が望んでいること。
それこそパズルに現を抜かすことなどできない。
それが会計事務所経営者の宿命でもあるようだ。お客さんは待っています。
事業承継支援室長
大滝二三男