こんな要望を出されるのは、ほとんどが顧問先の少ない税理士さん。
承継者を探すようになるまでに、゛積極的に゛ お客さんを減らしてきた。
最終的には、自分一人で処理ができる10数件の顧問先が残る。
それらの顧問先を承継してもらいたいと、当支援室に声がかかる。
ただし、過去1年の決算処理をしないで放り出すのは無責任と考えている。
だから、決算業務が毎月1、2件になるように、顧問先を減らしてきた。
こうすることで、効率よく業務ができ、顧問先に迷惑をかけずに済んできた。
そこで、承継する際も、顧問先ごとの決算終了後に引き継ぎたいというのだ。
云わば、顧問先に対する最後のお務めを果たして、渡したいというわけ。
通常は、担当者も同時に承継先に移籍するので、いっぺんに承継できる。
しかし、担当者は先生だけだから、決算できない顧問先も出てくる。
長年付き合ってきた顧問先の決算だけは、責任をもって組みたい。
引き受ける税理士は、最大1年間かけて承継することになる。
言ってみれば、毎月1、2件の新規顧問先は増える格好になるわけだ。
面倒だが、これを認めなければ、引き継ぎができない。
そう、気楽に毎月引き継ぎを行うと考えれば、いいのだろう。
この12年間で、このようなケースはほとんどなかった。
確かに先生の引退を見守ると考えれば、この手法も有りかもしれないですね。
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男