現在、事業承継の引き受け手の登録を受付ています。
譲り手より受け手の方が多くいるのは常識、誰もが理解できること。
また、個人より法人の方が、引き受け方法も様々で、候補としては有利。
個人の場合は、お客さんだけを譲り受けるケースが多い。
こうなると、お客さんと気心が通じた職員は退社することにもなる。
その結果、自分で税理士を探すお客も出て、完全承継は出来ない。
場合によっては、5年後には引き受けたお客は半分なくなることも。
引き受けた顧客が少なければ、コストパフォーマンスは期待できない。
また、1000万円以下の事業承継だと、顧客も高齢で廃業率も高い。
事務所を閉鎖すると決めた先生も、数年掛けてお客を減らしてきている。
事業発展に強い意思も持つ顧客は、早めにやり手の税理士の下に行く。
残る顧客は、老先生と永年信頼関係を維持してきた、同年代の経営者。
手厚いサービスは必要なく、先生との会話を楽しみにしている人も。
このような顧客を引き継いでも、それだけで事業拡大には結び付かない。
ただ顧客を増やしただけで、新たな顧客を紹介されることも少ない。
引き渡す先生も、是が非でもお金に代えたいと考えてはいない。
たまたま、引き継ぐ先生がいれば幸い。
いなければ、静かに事務所閉め、お客さんとは、グットバイ。
仲介業者に期待する譲り手の先生は、自分の歴史を引き継ぐ先生を探す。
自分で探せなかった引き受け手を、なんとしても探したい。
対価問題はそれほど重要ではない、お客さんを放り出せないのだ。
数は少なくとも、自分の歴史が伝わっている顧客を大事にして欲しい。
思いは、ただそれだけだと言う先生も。
そういった先達の思いを、あなたは引き継げますか?
例え、その規模が800万円以下でも?
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男