税理士さんと供に、職員も歳を取ります。そして、顧問先も!
おおむね、税理士事務所の顧問先の代表者は、先生と同年輩。
顧問先のなかには、息子さんなどに社長職を譲った人も出ている。
しかし、資格ビジネスの税理士事務所は、資格なき子弟には譲れない。
辞める時期を失し、事務所経営を続けるも、後継者探しも出来ず。
こうなると、気心の知れた職員が、唯一もの救い。
長い税理士生活の苦労を分かってくれる職員が、゛戦友゛ともなっている。
しかし、宮仕えに疲れた職員から退職の意向を聞かされると、ビックリ。
事務所のすべてを知った職員であればあるほど、ショックは大きい。
税理士は終身税理士で居続けられるが、職員はそうはいかない。
事務所経営上も定年制を敷くことも、大いにありうる。
でも、所長が病に倒れる以外は、職員の方が早く事務所から去る。
辞めて欲しくない職員ほど、そんな傾向にある。
88歳の先生が、60歳になる女性職員の退職時に、事務所を閉鎖した例がある。
最初に相談された時は、その女性は58歳、60歳で辞めると宣言していた。
先生も、その後2年間は、彼女のために事務所を継続していた。
そして、60歳を迎える直前に事務所閉鎖を決め、顧問先を譲った。
この先生の場合は、その後この女性と結婚し、幸せな晩年を過ごされた。
このように、ベテラン職員の退職が、引き金になり、事務所閉鎖。
実際、このような事例が散見される、これも人情なのかもしれない。
事務所の閉鎖、様々な事情がありますが、お客の手当は忘れずに!
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男