相談を受けて対策を提案、それが満足できないと中途でキャンセル。
ところが、誰が主導したか、訴えろと新任の税理士が主張。
もしも同じ状況にあれば、訴訟まではいかなかったはず。
功名心もあり、勝てばマージンも出る、はたして正義はどこに!
西欧の訴訟社会では、勝てばお金になると、何でも訴訟。
負けて元々、そんな形の訴訟が出てきたように感じる。
依頼された弁護士は、勝てば報酬もがっぽり入る。
たしかに、相続などの申告を見直すと、間違いはかなりの割合で見つかる。
だからといって、訴訟に任せるのが最良の策という税理士は少ない。
訴訟に負けても保険でカバーできればいいが、それは無理。
なかには、事務所を処分しても、賠償金は払えないケースも出る。
税理士が破産申告をすれば、資格はなくなり、仕事ができなくなる。
こうなれば、返したくても返せない、といった状況に追い込まれる。
ともかく、今回の事案は税理士にとって、最悪の事例に違いない。
そう、常に訴訟リスクを頭に入れて、日々の業務をこなさなければいけない。
面倒くさい社会になってしまったことを、再確認した次第だ。
事業承継支援室長
大滝二三男