事業承継で、自分が辞めたら、お客さんが離れていくと考え勝ちになる。
この点は、これまでに何度も書いてきたので、お分かりでしょう。
担当の職員が辞めなければ、お客さんは他には行きません。
慣れた職員が事務処理してもらえれば、お客にとっては何より安心。
事務所を移り、一から説明する時間と気力も経営者にはありません。
もちろん、日頃から不満を感じていれば、すぐにも他に移ります。
ですから、長年業務を依頼しているお客は先生の゛言いなり゛になります。
従って、税理士法人との経営統合ともなれば、かえって安心。
先生の゛ご機嫌゛を伺うことも、必要なくなるかも、どうでしょう?
さて、そうは言うものの、先生が決定した相手でも、すぐ信頼するのか?
まずは、実力拝見となるでしょうが、担当者が変わるわけではありません。
ですから、日常の業務は変わりませんので、信頼がなくなることはなし。
それでも、組織が変わるので、そこの問題を理解させなければなりません。
単純なことですが、税理士報酬の源泉徴収がなくなります。
ですから、組織変更後は、顧問料が10%高くなると誤解する人も出ます。
これがまず最初に起こる゛事件゛となりますが、大したことではありません。
こんなことから、信頼関係が崩れないとも限りません。
先生の事始めが経営統合の挨拶であれば、次のステップがこれでしょう。
そう、本当に単純なことですが、慎重に説明しましょう。
ゴールはお客さんすべてが、法人にしっかり組み込まれること。
これができれば、先生は安心して、ハッピーリタイアになります。
そんなに難しく考えない方が、良いようです。
時には気にくわないことも出てくるでしょう、これも人間だから!
先生は腹を決めたら、楽観的に対応した方が楽しみが増えます。
ハッピーリタイアを迎えられるのは、先生の特権です。
事業承継支援室長
大滝二三男