マイナンバーが必要になるのは、源泉所得税、そして確定申告。
特別収納義務者であれば、源泉税の納税の際にも必要になる。
だから、職員から扶養親族全員のナンバーを確保する。
個人情報を守るためにも、マイナンバーを管理者のみが担当する。
給与計算等を会計事務所の依頼している場合は、事務所に報告。
そんな基本的なことが、会計事務所の新たな業務になっている。
会計事務所の職員として、守秘義務は絶対条件。
さらに、職員のほとんどがノートパソコンで仕事をこなす。
当然、USBなどのデータ保存のできる機材も持っている。
マイナンバーもこれを使って、顧問先から収集、さらに保管。
データをサーバーに保管することなく、個別に保管・管理する。
しかし、担当者がUSBを紛失した場合には、情報はどうなるのか?
ワルにそのUSB情報が使われ、顧問先企業の職員に損害が生じる。
当然、多額の損害賠償が、会計事務所に請求される。
そのための保険もあるようだが、一度失った信用は取り戻せない。
USBを無くした職員には賠償責任はないが、職は失うだろう。
こんな事が起きないように、会計事務所は充分対策を取っている。
「うちはパソコンは持ち出させないから、大丈夫」とは言う。
だが、職員が家で仕事をするために、データを持って帰るかもしれない。
所長はダメだと言っても、゛仕事・命゛の熱心な職員は無視するかも。
とにかく、マイナンバーが本格的に動き出すと、何が起こるか?
会計事務所にはリスクのなかでも、最悪のリスクにもなる。
マイナンバー業務を全うできる事務所だけが、生き残るという。
こんな大袈裟なことを言う、そう生き残りをかけるほどの制度です。
事業承継支援室長
大滝二三男