税理士法人の社員税理士になりたくない、その理由が無限連帯責任。
勤務税理士と税理士法人設立を目論むが、断られる所長も多い。
自分が担当していない案件の責任は、負いたくないというわけ。
そこで、税理士法人に聞いてみた。
もちろん、損害賠償を請求されるようなへまはしないというほとんど。
税陪保険にはいっており、゛罰金゛は保険で充分カバーできる。
さらに、賠償請求に備えて資金を留保している法人も多い。
よほどの大きな損害賠償でなければ、連帯責任者が負担することはない。
併せて、社員税理士でも、創業者である代表社員が払うという法人も。
このケースでは、親子で組織している税理士法人の典型。
父親が責任を全て負うのだから、子弟は一切不安なし。
うちは社員税理士全員だ賠償金を払ったと、明らかにする法人はない。
もちろん、賠償金まではいかないが、付加税は支払う例はある。
個人事務所は所長税理士が払うから、勤務税理士には負担がない。
これに慣れ切った勤務税理士は、連帯責任を負う社員にはならないだろう?
今後、顧問契約を解除した顧問先から、損害賠償請求が起こるかも。
これは新たに顧問契約をした税理士が、゛事件゛誘導する例があるから。
現実に、数千万円を越えるムダな納税をさせていた事例が見つかった。
解約した事務所の担当者が間違い、それを所長が見逃した。
その事実を新規契約の税理士法人が把握、これをこ顧問先に報告。
その報告を聞いた顧問先の社長は、直ちに弁護士に連絡し、賠償を請求。
結果、旧顧問税理士は全額現金で支払い、事件は解決。
このような誤りが法人にあれば、連帯して払うこともあるかもしれない。
しかし、保険や資金留保で対応は充分できるというのが、大半だ。
事業承継支援室長
大滝二三男