東京や大阪、名古屋そして福岡などの中心部は、賃貸の事務所が普通。
先生と職員一人のごく小規模な事務所は、比較的に先生所有が多い。
地方都市のナンバー1事務所は、自己所有がこれまた普通。
過去に5件、地域ナンバー1の事務所の事業承継をサポート。
5件とも事務所は所長所有か、所長が社長の会社が土地、建物を所有。
そのうちの1件だけが、承継先が事務所を購入。その他は、賃貸。
地域で一番の事務所を承継したのは、すべて税理士法人。
事務所を移転することなく、税理士法人の支店のかたちで承継。
顧客のことを考えると、事務所をそのまま使うのが最上の策。
とはいうものの、土地、建物を購入すると、投資金額を償還するのは大変。
今後の税理士業界を考えると、積極的に不動産に投資するのは不安。
事務所の拡大を志向すれば、移転も視野にいれる必要がある。
そうなると、単純に「不動産も購入しましょう」とは決断できない。
それだけに事務所を賃貸するのが、事業承継では普通。
不動産を買うのが必須条件となると、引き受けては出にくいのも事実。
使い勝手がよく、顧客からの評価もあれば、数年後には購入もある。
事実、承継されて2年後に、事務所の不動産を購入した例もある。
従って、当分賃貸で我慢するのも、話が進む上で必要だろう。
事業承継支援室長
大滝二三男