日本を代表する世界的な原子力企業、東芝の不正経理は底沼!
上場企業としての義務である決算発表ができず、信用は地に落ちた。
粉飾決算ではないとはいうが、限りなく粉飾に近い。
しかし、税務上の処理では、粉飾は当局から指摘されることはない。
赤字企業が税金を納めても、当局は「払う必要はない」とは言わない。
公共事業の入札に赤字企業が参加できるようになり、粉飾も減った。
その一方で、金融機関の対応は相変わらず、黒字企業を優先する。
そこで、赤字でも黒字に見せかける操作が行われることになる。
一般的に、粉飾決算は上場企業でない限り、問題視されることは少ない。
しかし、税理士事務所の事業承継では、これが大問題。
通常、引き受けての事務所(法人)は、粉飾は認めない。
そこで、受ける条件として、脱税はもちろん、粉飾もないことをあげる。
脱税嗜好の顧問先は、どこの事務所も認めないが、粉飾は?
「このお客さんは、黒字にしないと銀行がね」と先生から一言。
お客さんのなかには、確かにそのような状態にある企業もある。
しかし、「粉飾がダメなら、俺の顧問先はみんなアウト」という例も。
税理士に報告することなく、顧問先の言いなりに粉飾に協力。
事務所の経営者が変わる際に、その事実が分かると立場がなくなる。
そこで、事業承継に大反対。自分が辞めれば、お客さんも離れると言う。
顧問先のとの癒着が分かれば、当然その責めを負うことになる。
だから、まず経営統合に反対を打ち出す。
それに対して、所長が統合計画を進めると、事務所を辞めることとなる。
当然のこととして、担当の職員が辞めることで、顧客も減る。
しかし、会計事務所として、粉飾を続けなくてすみ、良い機会かも。
そう、粉飾で企業が伸びること、果たしてあるのだろうか?
税理士事務所の職員も、やりたくない仕事、それは粉飾操作。
事業承継支援室長
大滝二三男