7年前にある地方で、所長税理士の奥さんがリクルートを担当していた案件がありました。
先生は、毎月のようにリクルートで忙しい奥さんの苦労を何とかしたいと考えていました。
部外者であるわれわれは、税理士事務所の職員募集に苦労があると思っていませんでした。
相談者の事務所運営に問題があるのではないかと、疑念を持っていました。
所長夫人は総務を担当していたのですが、職員に頭ごなしの話はしない人でした。
夫に言われるままにリクルートを担当していたのですが、若者が来たかと思うとすぐに退職。
先輩たちがいじめをしているのではないかと、疑いもしました。
しかし、じっと我慢をして事務所の仕事をする人は本当に少ないことに気づきました。
残業も多いし、給料は安い、若い職員は女性のみ。男子は試験勉強に没頭。
出会いのない職場で、力を発揮することもなく、若い女性はしばらくすると退職。
男子は試験に一生懸命だが、業務に力を入れると、試験勉強はおろそかになる。
実はその繰り返しで、何年も挑戦している職員が残り数科目で、挑戦を断念する。
こうなると、一時的に仕事のことは、おろそかにならざるを得ない。
そんな職員が退職すると、その穴を埋めるのも奥さんの仕事。
数年前と異なり、最近は若い職員が採用できない現実がある。
数年前では、それなりの仕事ができる職員であれば、大歓迎。応募者はよく来た。
ところが、ここ数年は床屋になる専門学校卒業生が、人数も少ないなって来ていたのです。
実にここ数か月、税理士事務所経営者から聞こえてくるのだ、人員不足!!
人がいないのです。どうしたらいいのか、誰もが模索しています。
でも、事務所に就職しようとする若者は少ないし、実は勤務先も少なくなっている。
なんとか、事業を承継し、自らの事務所を立ち上げたいものだ。
事業承継支援室長
大滝二三男