税理士という資格は、ここ数年継続研修はあるものの、死ぬまで使えるもの。
しかも、税務に関する資格としては、唯一(公認会計士や弁護士は登録のみ)の国家資格。
この資格を持っていなければ、税務署と対等に対応できない。
税理士のご家族が、果たしてその資格のすごさを知っているのだろうか。
単純に、お父さんの稼ぎは、世間も羨むほどと感じているのだろうか。
資格があっても、顧客の立場に即した対応ができなければ、税理士としては落第。
税理士を支える家族としても、顧客の立場を理解できないようであれば、これまた事務所経営は?
「所長はいいんだけど、奥さんは駄目ね!」なんて言われたら、ショック。
でも、これを乗り越えてこそ、個人経営の税理士事務所は安定路線を歩むことになる。
税理士さんの話を聞くと、ほとんどが夫婦で精一杯”格闘”してきた歴史がわかる。
それだけに、事業承継を決める段階では、奥さんの意見が大きなウエートを占めることなる。
ダメだと言われた奥さんが本当は肝で、先生以上にお客さんから支持されていたりすることもある。
こうなると、資格のあるなしは問題外。資格のない人のほうが、お客さんには歓迎だったりする。
でも、いかにお客さんに支持されていても、やっぱり、資格のない人が経営する事務所は、アウト。
資格ビジネスのウイークポイントだが、これがまた商売上のおいしいところにもなっている。
税理士と仲良くなったと思っていた納税者が、「先生、お願いします」といっても、実はニセ税理士だったり。
これこそ先生という職業の危うさ。
税理士という職業を知らない人が、どれほどでしょう。
そう、世間的には数%の人しか、この職業を正確には知らないのではないでしょうか。
税理士さんのご家族も正確に理解している方は、どれくらいあるのでしょうか?
それだけに事業承継に関しては、理解不能なことも多いように思います。
先生のお客さんは、決してご家族のものでないのですが、お分かりでしょうか?
分からにでしょうね。
事業承継支援室長
大滝二三男