事業承継をする時期に来たと認識した税理士、税理士法人に対する考え方が変わってきました。
個人の権威を強調する先生は、税理士法人との経営統合で、社員税理士の立場を主張します。
その年限も、なかには”死ぬまで”を要求する先生もいます。
これでは事業承継の意味はありませんから、社員税理士としての契約を単年とする例が増え得ています。
今年になって経営統合し、社員税理士に就任された先生は全員が単年契約でした。
現在話を進めている4件の先生も、社員税理士の無限連帯責任に負担を感じながらも、単年契約を了承。
ほぼ全員が来年1月1日からの経営統合で、税理士法人の支店看板を掲げます。
支店化することで、職員の雇用は希望者全員、再雇用されます。
給与もほぼ現状維持となり、従来通りの業務を行いますから、従業員のストレスもそれほどありません。
しかも、先生は徐々に引退されますので、業務に精通した職員が所長代理的なポストに着くことになります。
先生の歴史をそのまま引き継ぐ形がほとんどですから、お客さんも安心です。
さらに言えば、同じ会計システムを使っている税理士法人との経営統合ならば、なお安心です。
職員も慣れたシステムをそのまま使うことで、業務が停滞することがありません。
お客さんに渡す資料なども変わりがないものですから、全員が安心します。
それだけに、税理士法人との経営統合に理解が深くなって来ているわけです。
まさに「安心、安全」の事業承継手法です。
事業承継支援室長
大滝二三男