税理士事務所の履歴というか、税務調査の状況を訊ねるのは常識。
ここ数年の税務調査歴を確認し、その内容も包み隠さず、話してもらいます。
そこで問題になるのが、脱税に関する意識。
お客さんに脱税志向があれば、通常そのようなお客はカットしてもらいます。
もちろん、先生もそれを容認するようであれば問題外で、交渉は即ストップ。
さらに、過去に賠償事件があったかどうかも、チェックされます。
まったく皆無という人ももちろんいますが、消費税の過大申告で賠償を請求されるケースも
税務調査の際に税理士事務所の計算違いなどが見つかり、払い過ぎた税金を賠償することも。
もちろん、このような場合には、意図的なものではないので、交渉が止まることはありません。
顧客の情報をつかむためにも、このような過去の経歴を教えてもらうわけです。
さらに、職員の情報を知ると、間違いを起こす人はほとんど決まった人であることが多い。
そこで、職員の職歴なども慎重に調べます。
過去に事業承継する前の事務所時代に、ニセ税理士行為を働いていた職員がいました。
承継時にはそのことが判明しませんでしたが、税務調査でその事実を突き付けられました。
つまり、顧客ではない法人の調査で、税務署から所長に連絡が来たのです。
しかし、その名前には憶えがありません。担当者と名指しされた職員を質してみると、「実は、、」
承継前からその職員は所長の判子を使い、税務申告の代行を行っていたことが判明。
実にその期間は5年を超えるものでした。
ニセ税理士行為の対象になった法人に税務調査がなければ、わからないままでした。
良くあるケースでは職員の親類縁者を顧問先として紹介し、職員がめんどうみます。
この場合には、顧問料を通常より安くしていることが多いのですが、それ以外でお礼”をもらうことも。
これは事務所にはっきり報告されたケースですから、所長も大目には見るでしょう。
しかし、ニセ税理士行為は告発されれば、お縄頂戴ですから、これは即懲戒免職。
事業承継にこのようなことが判明することがありますが、このような職員は早々に辞めて行きます。
悪事がばれる前に、お客さんとともにいなくなる職員もいるようです。
このような不良職員をつかまされてはとんでもないので、よく情報をつかまなければいけません。
嫌なことも聞かなくてはならないのも、仲介者の務めですね。
事業承継支援室長
大滝二三男
5月24日・東京、6月7日・小倉で、税理士事務所事業承継セミナーを開催します。
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