税理士一人で事務所を経営していることに限界を感じた税理士の独白です。
80歳を超えるまで事務所を支えてきた親父さんが、引退。
さて、自分一人で事務所を続けていく時代ではないと、悟った先生に次の一手は、税理士募集。
親子2代で運営してきた事務所ではあるが、父親が引退した今、全責任は自分の背にドッと重くのしかかる。
普通であれば、親父の背中を見なくていいことに、ホッとするのだが、この先生は違った。
再編税制など、非常に細かいところまでチェックを入れないと、大きな間違いを犯す可能性がる。
そこの着目した先生の考えたことは、もう一人責任を分担してくれる税理士を探すこと。
すでに事務所経営をしている税理士に、これを依頼するのは無理であることは十分承知。
そこで選択してのが、なんと勤務税理士を探し、この人とともに税理士法人を組織しようとした。
そんないとからリクルートをしたものの、社員税理士としての”資格”があると思える人は応募なし。
訳の分からない、業務もほとんだできない新人税理士のみが応募。
いわば使い物にならない税理士だけが、集まってきてしまった。
これでは社員税理士にするには10年はかかる。そんな時間はもちろんない。
でも、自分の所長としての責任は全うするしかない。
やはり、勤務税理士を育てなかった親父さんの付けがここに出てきた。
さらに言えば、本来的に経営者としての資質がない息子さんに所長職を譲ったことが大きな間違い。
息子さんは勤務税理士だから仕事ができていたのだが、所長になった途端その重責に負けてしまった。
そのことをはっきり言い出せないまま、勤務税理士、社員税理士候補を探そうと焦ったという。
今まだ、この事務所にはそれなりの税理士の応募はない。
こんな事務所も珍しいが、悩みは深刻。事業承継したその重圧から解放されたらと思うのだが。
それとなく、先生には他の事務所との経営統合を進めるのだが、腹はもちろん決まらない。
先代の父親が生きている間は、その判断はできないだろう。
事業を承継するということは、本当に難しいものですね。
事業承継支援室長
大滝二三男
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