起業家で、経営コンサルタントをしている中国人の宋文洲さんが日本人の考えに?
確かによく「日本は成熟した社会だから…」といいますが、果たして本当にそうなのかと、疑問を投げかけています。
年功序列、終身雇用、男尊女卑などの古い風習が残り、若者や女性の能力を生かせないのが成熟経済か?
ベンチャー精神が後退し、若者が海外を目指さず、その闘争心と競争心のなさが、豊かさのせいだとするのは私塾社会の必然か?
80歳の老人が暴走し、尖閣諸島を買うと言った途端に、政府が驚き戸惑い、仕方なく買ってしまったという首相の判断は、それこそ未熟外交の現れ。
経営者の世界では「成熟経営」を語る人はいない。成熟は衰退を意味するからだと言います。
いかにも耳の痛いことをはっきりと言っています。
税理士業界でも、この成熟した経済そして社会を、営業不振の理由付けにしている人は本当に多い。
成熟しきった経済のなかで、如何に顧客を創造するかといったころより、数を確保する方が先。
そんな経営方針で、会計事務所を経営している人がほとんどかも知れない。
宋文洲氏はいいます。
衰退は怖いものではない.長い旅の一休みと思えばいい.大切なのは衰退を誤魔化さず、素直に認識すること。
日本の経済をしっかり見続けている同氏の意見には、税務業界には大いに参考になるのではないでしょうか。
事業承継支援室長
大滝二三男