税理士さんが高齢になると、お客さんの数が次第に減っていきます。
これは先生が若かったころに付き合い始めた企業経営者が、歳を取り、会社を閉じてしまうためでもあります。
そうなると、仕事量は減ってきますが、全盛期の職員がそのまま残ってしまうケースが出てきます。
お客さんが減少傾向にある時に、職員が辞めて、そのまま職員を補充しなければ、均衡は取れます。
しかし、気のいい先生ですと、職員の首を切るようなことは、生活のこともあり、できない相談という方も。
その結果、職員の給与は少しずつでも、アップさせますから、先生の所得が減ってきます。
先だってお会いした先生の所も、奥さんの専従者給与(実務をやっている奥さんです?)を減らしてきました。
今では、月10万円がやっとのことで、先生の年金と奥さんの給与で生活していると言います。
職員の給与は、奥さんの倍以上。しかも、数年前に比べると、仕事の量は半減状態とか。
これでは、だれのための事務所経営かということになってしまします。
それでも経営を維持できているのは、事務所が自己所有で、お子さんたちも独立しているから。
老夫婦が生活していくには、それほど多くのお金がなくてもいいわけで、しかもそれなりの資産も形成済み。
自分たちのためには、それほどお金を必要としないというのが、経営を続けられる、最大の理由。
職員さんたちは仕事が減っても、「給与を減らしてください」とは決して言いません。
「一人辞めってもらっても仕事は回るのですが、」とはいうものの、職員には言い出せないもどかしさだ。
この先生の場合は、数年後に事務所をたたむ決意をされているので、現状でも我慢ができている。
決して健全な事務所経営ではないのですが、今すぐに早めるに辞められないということになります。
もっと早く決断していれば、職員のために財産を持ち出すことはしなくてよかったのですがね。
事業承継支援室長
大滝二三男
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