日本振興銀行の会長、社長が金融庁の検査妨害をしたとして逮捕されましたが、小泉改革の規制緩和で一時代を謳歌した寵児たち数名が拘置所に。
その旗振り役は今でもK大の教授として、身の安全を確保しながら、当時の規制緩和政策はすべて正しかったと主張されているようです。
日本振興銀行の創業者である木村某は日本銀行出身というから、頭もいいし、出自もそれなりにいいようですが、果たして起業家としてはいかがか。
創業当時、借り手の紹介者として、税理士にターゲットを向けました。いわく、「銀行の顧問として、毎月顧問料を1万円を支払います」
これには一切ノルマはなく、私の知る限りかなりの税理士さんたちが、顧問に就任しました。といっても、ものの数ヶ月でこの作戦は終了しました。
これも至極当然です。銀行金利よりはるかに高い金利で、消費者金融に近い金利ですから、税理士から紹介された顧問先も躊躇せざるを得なかったようです。
このようの税理士事務所を利用して（？）商売をしようとするさまざまなビジネスがありますが、すぐに利益を上げられるビジネスはほとんどありません。
税理士さんたちも信用が第一の商売。その信用がのどから手の出るほどほしいのです。木村某のように金さえ出せばすぐになびくと考えるのでしょうか。
日本銀行にいた当時を知る人たちは、コンプライアンスの権化のような木村某だけに今回のような容疑は信じられないというそうです。
でも、企業経営となると、サラリーマンのようにはいかないのでしょうね。慶応大学の教授のように口先で商売ができるわけではないので。
中小企業を相手にした木村某、税理士さんたちもいまや零細企業を相手に自らの経営に赤信号をあげている人も少なくありません。もちろん、法律を厳守し。
そんな税理士事務所のお手伝いをしているわれわれには、今日もまた承継者を求めて連絡が来ます。法律を守る資格者として。お金は要らないという人も。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。
