今週の税理士新聞一面の記事、「国税OBあっせん廃止を決定」
紙面によると、賛否が分かれているようですが、皆さんはどう感じているでしょうか?
我々の仕事は、どうしてもその相談相手がOBの先生が多くなります。世代的な理由です。
先日お伺いした先生もOB、話しの中で、「二階建ては、調査の時に立ち会うだけで楽」ということをおっしゃっていた。
または、後輩からそのまた後輩へ顧問先を回している話しも何度も聞いたことがあります。
正直、この業務に携わるまで「60歳で開業」なんて、凡人の自分にはとうてい理解できないことでしたが、既述の事実を耳にするにつれ、「なるほど」という見解に変わりました。
まあ、完璧に遂行できるかどうかは別として、今まで開業したくても出来ない、または開業しても顧問先が取れず苦しんでいる先生も見ておりますので、「良かったな」と感じるばかりです。
そこで敢えて一つ批判させていただくならば
それはなぜ、優良納税企業を斡旋していたのか、本来税理士の意義、そして国税出身という立場であれば過去に脱税などを行った企業を斡旋し、「指導」していれば、こんな批判も無かったんじゃないかなと
優良企業にとっても「安心」を買っているのかも知れませんが、「押し付け」られている感も否めなかったはず、どうせ押し付けるならば、優良企業よりも罰を受けるべき企業にすれば良かったのにとふと思ってしまいました。
顧問先の斡旋にはならないのかもしれませんが、名義貸しを後輩から後輩へ回している人たちがいることもありません。
是非、当局もそんな実体のない事務所への監視の目をさらに厳しく向けてもらいたいものです。
事業承継支援室
石原坂 誠